真空成形・圧空成形.com シート成形技術 FAQ
真空・圧空成形【樹脂への置き換え(金属代替)・軽量化・樹脂化】
機器のカバーなどを、アルミ板金から厚物の真空成形・圧空成形による樹脂に置き換えたいと考えています。メリットとデメリット、注意点を教えてください。
A
非構造部材のカバー類であれば、アルミ板金から樹脂への置き換えは多くのメリットがあります。一方で、置き換えにあたっては樹脂特性を踏まえた判断が必要です。以下に整理します。
メリット
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デザイン自由度の高さ
アルミ板金は曲げ加工が基本となるため、大きな曲面や深い絞り形状、緩やかなR形状の表現には限界があります。厚物成形であればこうした立体的・有機的な形状を一体で成形でき、製品の意匠性を高められます。色は材料着色や塗装で自由に設定でき、表面シボ加工も可能です。
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軽量化比重 ABS約1.05 / PC約1.2
樹脂はアルミ(比重約2.7)より比重が小さく、装置の可搬性向上やオペレーターの開閉負担軽減につながります。
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部品点数の削減
アルミ板金カバーは複雑な形状になると曲げ・溶接・リベット等で複数部品を組み合わせる必要がありますが、厚物成形なら複雑形状でも一体成形しやすく、組立工数や溶接後の歪み取りといった手間を減らせます。
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そのほかの利点
断熱性・絶縁性が高く電気機器カバーで有利、錆びない、といった点も挙げられます。
デメリット・注意点
1
強度・剛性
樹脂はアルミに比べて剛性が低いため、大きな面では「たわみ」が出やすくなります。リブ・ボスの追加や板厚設定、曲面形状による剛性確保が必要で、構造部材や荷重がかかる部位には不向きです(あくまで非構造カバー向きです)。
2
寸法精度全体寸法 概ね±0.5%前後
成形収縮があるため、アルミ板金加工のような全面での高精度は出ません。取付穴・嵌合部などは成形後の切削加工で補完し、長穴・バカ穴による公差吸収設計を併用します。
3
耐熱性PC / 変性PPE / 耐熱グレード
樹脂には熱変形温度があり、高温部の近くや直射的な熱がかかる用途では材料選定に注意が必要です。アルミのような放熱性も期待できないため、発熱部のカバーでは換気・通気設計の見直しが要ります。
4
電磁シールド性EMI / EMC・アース
アルミ板金カバーが担っていたEMI/EMCシールド機能やアース(接地)は、樹脂単体では得られません。必要な場合は導電塗装・導電メッキ・金属箔貼り等の追加対策が必要となり、コスト・工程が増えます。見落とされやすい重要な注意点です。
このほか、耐候性(屋外用途ではUV対策)、帯電(埃付着)、傷の付きやすさなども用途に応じて考慮します。
コスト面の考え方
アルミ板金は基本的に型を必要としないため、ごく少量であれば板金のほうが安く済む場合があります。一方、厚物成形は型が必要なものの、ある程度のロットがまとまれば1個あたりの単価を抑えやすく、形状が複雑なほど(板金の工数が増えるほど)樹脂化のコストメリットが出やすくなります。ロット数と形状の複雑さが判断の分かれ目です。
置き換え成功のポイント
板金図面をそのまま樹脂に流用するのではなく、樹脂特性に合わせた設計見直し(リデザイン)が成功の鍵です。剛性が必要な箇所、熱がかかる箇所を事前に切り分けていただければ、材料選定・形状・後加工で最適な置き換えをご提案します。
アルミ板金から樹脂への置き換え検討、まずはお気軽にお問い合わせください。



























