真空成形・圧空成形.com シート成形技術 FAQ

真空・圧空成形【樹脂への置き換え(金属代替)・軽量化・樹脂化】

非構造部材の薄板金属カバーを樹脂(真空成形・圧空成形)に置き換えたいのですが、加工精度はどの程度出ますか?

A
製品のサイズ・形状にもよりますが、成形前シート板厚1mm以上を想定した場合、成形品の全体寸法公差は概ね±0.5%前後です。板金加工と比べると公差は大きくなりますが、以下のアプローチで、非構造カバーとして確実に組み付く精度を実現します。
公差の目安
板金加工±0.1〜0.3mm
樹脂成形(全体寸法)概ね ±0.5% 前後
切削で追い込む重要箇所(単体)±0.1〜0.2mm
1mm以上の板厚があることで成形品の剛性が高まり、脱型後の反りや変形が抑えられます。そのため薄肉品に比べて寸法の再現性(ロット内・ロット間のバラつき)が安定するという利点があります。
精度を実現する2つのアプローチ
1
切削による重要箇所の精度確保二次加工
成形後の外周トリミングや、相手部品と取り合う穴あけ等の二次加工には、NCルーター・マシニング等の切削設備、またはトリミング治具を使用します。1mm以上の肉厚はワークがしっかりしているため加工反力に対しても安定し、取付穴やビス位置といった機能上重要な箇所は、単体で±0.1〜0.2mm程度まで追い込むことが可能です(成形面を基準とした相対位置では、収縮・治具精度の影響で±0.3〜0.5mm程度を見込みます)。重要寸法をどこに置くかを事前に共有いただければ、その箇所に公差を集中させて作り込みます。
2
公差を吸収するアセンブリ設計設計見直し
板金図面をそのまま流用するのではなく、樹脂特性に合わせた設計見直し(抜き勾配、コーナーR、リブ・ボスによる剛性確保、嵌合方式)が成功の鍵です。取付穴を丸穴から長穴に変更して遊びを持たせる、クリアランスを広めに取るといった工夫で、成形品特有のばらつきを吸収しスムーズな組み付けを実現します。
ミクロン単位の精度が不要な非構造カバーだからこそ、厚物成形のメリット(型代の安さ、デザイン自由度、軽量化)を最大限に活かせます。ビス穴を長穴や「バカ穴」に変更してワッシャーを併用するなど、樹脂ならではの公差吸収設計も併せてご提案し、非構造カバーとして問題なく組み付く精度を実現します。
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