真空成形・圧空成形.com シート成形技術 FAQ
真空・圧空成形【精度】
夏場の真空成形品を保管していると変形すると聞くが、製作時期によって加工精度などは変わるのか?
A
製作時期によって成形時の加工精度そのものが変わることはありません。ただし、成形後の保管環境(温度・湿度・保管方法)によっては変形が起こる可能性があります。
成形時の精度は季節に左右されません
真空成形は、シートを材料ごとに決められた温度まで加熱し、成形後は型に密着させた状態で規定の温度まで冷却してから離型します。加熱温度・冷却時間は季節ごとに機械条件で管理しているため、「夏場に製作したから精度が落ちる」「冬場だから寸法が変わる」ということは基本的にありません。
変形の主な原因は「保管環境」です
夏場の変形としてお問い合わせをいただくケースの多くは、成形後の保管中に発生しています。主な要因は次の3つです。
1
保管場所の高温
直射日光が当たる場所や、締め切った倉庫・車内・コンテナ内は、外気温以上に温度が上がります。材料によっては軟化が始まる温度(荷重たわみ温度・ガラス転移温度)に近づき、自重や積み重ね荷重で変形します。特にPVC・PE・PP・PSなどは比較的低い温度から影響を受けやすい材料です。
2
積み重ね・荷重のかかる保管
成形品を多段に積み重ねると、下段の製品に荷重がかかり続けます。常温では問題なくても、高温環境ではクリープ変形(じわじわと変形が進む現象)が起こりやすくなります。
3
残留応力の解放
真空成形はシートを引き伸ばして成形するため、製品内部に成形時のひずみ(残留応力)が残っています。高温にさらされるとこの応力が緩和され、元のシート形状に戻ろうとして反り・ねじれが発生することがあります。深絞り品や大型薄肉品ほど、この影響を受けやすくなります。
変形を防ぐための対策
直射日光を避け、風通しのよい常温の場所で保管する
製品同士を密に積み重ねず、治具や仕切りを使って荷重をかけない
製品形状に合わせた保管姿勢(縦置き・平置き)を選ぶ
使用環境や保管環境が高温になる場合は、耐熱性の高い材料(PC、PC/ABS、変性PPE、PPS など)を選定する
寸法精度が特に重要な部品は、成形後にアニール処理(加熱による応力除去)を行う
設計・発注時のお願い
製品の使用環境・保管環境(最高温度・保管期間・保管方法)が分かっている場合は、事前にお知らせください。材質選定や板厚、リブ形状などで対策をご提案いたします。
輸送・保管でご心配な場合も、梱包方法を含めてご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。



























